訪問看護

訪問看護はきつい?仕事内容は?迷っている人にパートからのすすめ

訪問看護、9年ほどやっていました。
ひょんなことから始めた訪問看護でしたが、これが良かった。

未知の世界へ飛び込むことって、とっても勇気がいりますよよね。
私が経験した訪問看護。

ちょっと興味あるけど、きつそうだし迷ってる方の参考になれば嬉しいです。

訪問と病院との看護師の役割の違い

訪問看護とはその人の人生に足を踏み入れること

訪問看護と病院での看護師の役割の違いをすごく感じた点は、
 
 
 
・病院での看護師の役割
より良い治療が受けられ、苦痛を最小限にする為の援助

・訪問看護での看護師の役割
疾患を抱えながら生きていく人の援助
 
 
 
ひとことで言ったらこんな感じです。

病院は治療する為に、患者さんが出向いて来ている場所。

退院する時に、

寝間着から私服に着替えた患者さんがイキイキとしていて、見違えた!
 
 
こんなふうに感じたことがあるのではないでしょうか?
 
 
自宅に伺うと、みなさん、当たり前ですが、とてもイキイキしています。
 
 
本当にありとあらゆるそれぞれの環境の違いがあって、その中で、その人のちょっとしたこだわりがあったり。

看護師が伺う立場なので、「お邪魔します」という気持ちで、その人の人生に足を踏み入れる感覚。

生活環境を整えたり、必要ならば環境を変えることも大事な仕事。
 
 
 
訪問看護は疾患を持ちながら生活する人の手助けです。
 
 

患者さんにとって治療ありき、ではない

病院は患者さんが「治療しません」と言ったら、退院しますよね。
実際、治療を断ったから受診しづらくなって病院を変えた人もいるくらいです。

でも世の中、積極的に治療する人ばかりではないですよね。

 
 

もうこのままでいい。

辛い治療をするなら、家でゆっくり過ごしたい
 
 
 

そんな選択をした人達を支えることも訪問看護師の役割です。
治療を受けた、受けない、の選択に関わらず、援助をし続けられるのです。

患者ではなく「人と人」との繋がりになる

入退院が激しい病院では、患者さんと深く関わることが難しいですね。
私はどちらかというと医療行為バンバンよりゆっくり患者さんと関わりたいタイプ。
 
 
訪問看護では、その人のこれまでの人生の話に触れることもしょっちゅうです。
 
 

その人の考え方に触れたり、必要ならご家族と話をすることもあり。
 
 
 

「看護師さん」ではなく「〇〇さん」って名前で呼ばれます。

訪問看護はチームで動いている

一人で回っていても一人ではない

訪問看護、1番のハードルは、1人で何でもやらないといけない
 
 
そう思ってないですか?
 
 
情報収集して、決まった処置があれば手順等も確認しときます。
前回行った人に状態を聞いたり、不安な点は無くしておきます。
 
 
「よっしゃー!」
 
 
そう思って訪問しても、判断に困ることが・・・

あれれれ・・・
この場合、どうしたらいいのかな??

 

迷ったら電話して聞いている

困ったら先輩ナースに電話して聞きます。

自己判断するより、相談した方が、ミスも減らせます。
訪問中だと先輩ナースに電話するのも迷いますよね。

もし「忙しいんだから電話しないで!」とか言われたら・・
 
 

そこはブラックだと思って違う職場を探した方がいいですね。
 
 
 
ミスを防ぐ。これが最大の重要ポイントだからです。
 
 
 
 

訪問だと採血や点滴の機会が減ってきます。

検診業務の経験で採血で腕を鳴らした私でしたが、
 
 
 
 
あっさりとスキルは落ちました。笑
 
 

うっわーーー

点滴が入らない・・・

そんな困った事態でも、他のスタッフに電話して変わってもらったり、変わりに行ったり。
 
 

私がいた事務所は、チーム制で患者さんを担当していました。
一人の患者さんに対して数人の看護スタッフが入っているので、
援助方法で最善の方法はどうしたらいいか?など、相談できるスタッフがいました。

訪問の時は1人だけど、一人で看ているのではないです。
 
 
ちょっと安心しませんか?

主治医に報告し指示をうける

看護師は医師の指示のもとに動きます。
訪問看護師も同じです。

それぞれの患者に指示書があるので、その指示にのっとって動きます。

例えば医師の指示の中には
術創の観察・処置
CVポート管理や点滴
抹消からの点滴
褥瘡の処置
瘻孔管理
胃瘻などからの栄養剤注入
排便コントロール(浣腸等)
尿道カテーテル管理・交換
人工肛門の管理・交換
酸素吸入の管理・ネブライザー
人工呼吸器の管理
状態観察(食事摂取量や内服状況・体重測定・清潔状況等)
内服薬の内服状況・内服セット
血糖値管理

リハビリ
精神的フォロー
指導
などなどです。
 
 

夏場は熱中症が心配な高齢な方も多いので
水分摂取状況
室温管理はできているか

確認していくポイントもその状況で変わります。

病院では、何か変化があったら医師へ報告や相談しますよね。

医師への報告は訪問看護も同じです。
 
 

緊急時や心配な事はその場から主治医へ電話、指示を貰う時もあれば、
緊急ではないけど報告が必要なら事務所に帰ってから電話やFAX、メールなどで報告します。

医師への緊急報告が必要なのかの判断ができない場合は、先輩ナースへ聞いて指示を仰ぐこともできます。

ケアーマネージャーさんとの関わり

医師以外に、在宅ではケアマネージャーとの関わりも大変多いです。

高齢でふらつくようになり転倒リスクが出てきた

室内に手すりが設置できるか
デイサービスでリハビリを利用できないか
転倒しやすい室内環境になってないか
ヘルパーさんと歩く機会を増やせないか
PTさんによるリハビリはどうだろう

こういう調整はケアマネージャーさんの仕事です。
 
 

なので患者さんの変化はケアマネージャーにも報告し共有します。

また看護師が付いてのリハビリが必要ならば、医師へ報告、依頼し、看護指示書にリハビリと記述してもらう必要があります。

高齢で独居で暮らしていた患者さんが、
食事の準備ができなくなってきたようだ・・・

配食弁当はどうだろう(配達のお弁当)
ヘルパーによる介入はどうだろう (調理や買い物援助など)
話すのが好きな人だからデイサービスはどうだろう(食事つきのデイサービス)

患者さん本人の気持ちを聞きながら、ケアマネージャーに相談していきます。
これも実際のサービスを紹介し導入するのはケアマネージャーの仕事です。
 
 

なのでケアマネージャーとの関わりは大変多いです。
 
 

ヘルパーとも連携します

在宅ではヘルパーを利用している患者さんも多いです。
ヘルパーと看護師が同じ時間に訪問することはまずありません。

あれ、この状態はいつからかな?
ヘルパーさんの時間はどうだったかな?

など確認したい時は連絡して聞いたりもします。

内服薬の飲み忘れが目立ってきた患者さん

ヘルパーが入った時に声掛けしてもらいたい

オムツカブレが出てきた患者さん

これを塗って欲しい

ヘルパーとの連携で、やれる援助がぐっと広がります

他にも訪問歯科やデイサービス、病院のSMSと連携することも。

患者さんを中心に色んな職種の人達と連携して援助しています。

患者さん家族とも関わります

患者さんの状態を家族に連絡したりします。
 
 

患者さんと家族との関係性によって、連絡は頻繁にした方がいい場合と、
家族との連絡を嫌がる患者さんもいるので、その関係性や状態で連絡ペースは変わります。
 
 

患者さんの今後を一緒に考える場合もあります。
 
 

家族と同居の場合は、家族の介護方法の相談にのったり、介護の精神的なストレスの軽減をも図ります。
 
 
 
家族への援助も看護師の大きな役割です。

訪問看護がキツイなと思う点はオンコール

訪問看護で唯一、わたしがキツイなと思う点はオンコールです。

オンコールについての記事をこちらにまとめてありますので興味のある方はお読みください。

訪問看護のオンコールってぶっちゃけ、どうなの?訪問看護、すごく楽しい仕事です。おすすめです。 でも、ただ一点、オンコールはきつい・・・そう思っています。 訪問看護のオンコールはどうき...

失敗談:家族の怒りを買い踏んだり蹴ったり

 
 
私の失敗の体験談。
 
 
 

患者さんの気持ちを優先するあまり、同居家族の希望を二の次に。
 
 
家族のお怒りを受け、状況の説明や謝罪をしている間にも

主治医から指示の電話が何度も入り、

隣部屋で寝ている患者さんには何度も呼ばれ、

まだまだ褥瘡など処置がたくさん残ってて・・・

でもご家族はすんごく怒ってる・・・・
 
 
謝罪を続け・・・
 
 
 
退室予定時間は過ぎている・・・
 
 
 
処置をして・・・謝罪を続け・・・
 
 
泣きそうでした・・
 
 
患者さんが一番、と看護してきました。
でも、ご家族も、患者さんと同じように、気持ちを確認して援助しなければ・・・
 
 
 
 
・・・しんどかった・・・
 
 
学ばせていただいた一件です。
 
 

訪問は四季を感じられる

春は桜を満喫しながら

春は最高!です。

日差しが暖かくなって、桜がキレイで。
 
 
気持ちいいーーーー!
 
 
言わずにはいられませんー♪

青空が見えて、ヒンヤリする風も気持ちいい。

雨にも負けず、風にも負けず

自転車での訪問です。

ちょっとやそっとの風雨など問題ない!でしたが、
 
 
バケツをひっくり返したような強雨が!
 
 
 っドジャーーーーーー!!!!
 
 
またはこんな日が。
 
 
建物の間から突風が~~~~~~~~~~!!!!
 
 
 っひゃ~~~~~~~~!!!!
 
 
こんなふうに叫んでいたのは、私だけではなかったと祈りたい・・・

そんなびっくりするような強雨を体験できるのは、外で働いている醍醐味。

雪の日だって

雪の日だって訪問です。

雪が降った日は自転車は走りやすいけど、

降った翌日とか、滑ります。

完全に転んだこと1.2回
転びかけたこと数知れず・・・

滑って転ばないように根性と気合が必要です。・・・❓

訪問看護押しのポイント:閉鎖的にならない

患者さんを全人的に見られるところも押しポイントですが、
他には・・・
 
 
 

事務所はあるけれど、職場が外、という感じ。

病院など、狭い空間で、人間関係も閉鎖的なイメージですが、

訪問看護は自転車で町を走り回る・・・
 
 
 
広いんですよね。
 
 
もし仮に嫌なスタッフがいたとしても、関わる割合が薄いというのかな。

私は閉鎖的な空間にずっといるのが苦手なので、

この世界が広い感覚がとても楽でした。

分かりずらかったらごめんなさい。

まとめ

訪問看護の仕事内容にについてまとめましたがいかがでしたか?
ここに書き留められないほど、たくさんのいい出会いや経験をさせてもらいました。

訪問ならではの楽しいエピソードの1部を記事にしました。興味のある方はどうぞ。

訪問看護あるある失敗談~病棟とここが違う面白い話。訪問看護は、訪問だからこその楽しいことや面白い話があります。 わたしが体験した訪問看護ならではの楽しいエピソードをお伝えします。 訪問...

少しでもお役に立てたら嬉しいです。