患者が伝えてくれたことで忘れられない言葉があります。
患者が話してくれたこと
疾患と向き合っている患者は、普段忘れがちな大事なことを教えてくれたりします。
忘れられない言葉です。
多発性筋炎の患者のことば
もう何十年も前の話になります。
個室に入院していた男性患者です。
70歳代、病気のせいでベットサイドの身の回りのことは何とか自分でできる患者です。
夜勤で訪問した時に話してくれたことです。
「若いときは、お金を貯めるのに一生懸命で、海外旅行とかも我慢してきた。年取って自由になるのを待っていた。でも結局、お金が貯まったころは病気で自由に動けなくなった。やりたいことはその時にやったほうがいい」
やりたいことは、やりたい時にやったほうがいいと教えてくれました。
胸椎腫瘍で車いすになった女性
「お金はどうにでもなるよ~。やっぱり愛だよ。愛が一番!」
そう教えてくれたのは胸椎腫瘍で緊急手術をした女性です。
夫婦でパン屋を経営していたそうです。
人生、お金ではなく愛だよ、ってはっきり言っていました。
歩けなくなって緊急入院し、そのまま手術。車いすになりました。
退院の時に3人の子どもさん、ご主人がお迎えに来ていて、満面の笑みで帰っていきました。
しあわせについて考える
しあわせって、結局「お金」でしょって思う人もいるかもしれない。
しあわせって、結局「愛」でしょって思う人もいるかもしれない。
じゃ、お金はどれくらいあったらしあわせ?
じゃ、愛って、どんな愛があったらしあわせ?
そんで思うのです。
じゃ、それが実現しないとしあわせではないのか?
実現するまでは、ずーっとしあわせでないのかな?
時間は限りがある。生きている時間って、いつか終わってしまう。
お金を得るまで、愛が手に入るまで・・・
それまでの時間がしあわせでないって、すんごくイヤじゃないか?って。
だって、いま、この時もしあわせでいたい。
1回でもしあわせって感じらる時間が多いほうがしあわせじゃないかな?
なんなら、ずーっと、いまのこの時もしあわせだと感じられた方がしあわせ。
そう思うと、いつでもしあわせを感じられる状態がしあわせなんじゃ?と思ったりします。
年末にTVでお笑いの錦鯉の漫才で大笑いした♪
アマゾンプライムで観た映画で胸キュンした♪
部屋に日差しが入ってほっこりする♪
きっと、日常のこんなことでしあわせを感じられる気持ちをキープできるのがしあわせなのかな。
海外旅行もいいよね。友人とお茶するのもいいよね。一人でレンタルビデオで胸キュンしちゃうのもいいよね。
日常でしわせを感じられる状態でいることが、一番しあわせなんじゃないかな、と思うこのごろです。