訪問看護師を9年経験しています。
わたしが訪問看護師に必要だと思ったことをお伝えします。
訪問看護師に必要なこと
難しいと思われがな訪問看護の仕事ですが、必要だと思ったことです。
訪問看護師に必要なこと:1.一人でも大丈夫と思えること
初めて訪問する家はとてもどきどきします。
でもそのどきどきを乗り越えるには、前準備をしっかりやったぞ、と思うことで不安感を減らすしかありません。
情報収集
訪問への不安は、情報を得ることで解消していく。
現病・既往・内服薬・家族歴・それ以外に、受診の頻度、それとも訪問診療?内服薬はだれが管理している?その利用者が利用しているサービスは何?などです。
特に一人暮らしの利用者は、何かあった場合に連絡する家族やケアマネージャーの電話番号も必要です。
事前に情報収集し受持ち看護師から申し送り
情報収集して分からないことは受持ち看護師に聞いたりして、訪問の不安を消し去っていきます。
疾患の知識
利用者の状態が悪くなっている、医師の診察が必要では?などの判断は、知識がないとなかなかできないですね。
利用者の疾患の症状はどうなっている?自分が訪問した時にその症状は悪化していない?新たな症状が出ていないか?
結局、利用者の疾患は?症状は何?という病態知識が最低限ないと判断が難しいかなと思います。
判断&行動力
判断力が必要と言われたら、そこがやっぱり無理、不安だと思ってしまうかもしれません。
わたしも判断力があるのか?と言われたら、そこまでできた看護師ではありません、と不安になったと思います。
入院患者と大きく違うのは、利用者は自分が帰ったあとは看てくれる人がいないのです。
。
次の訪問まで様子を見て大丈夫なのか?このまま帰って大丈夫なのか??
このまま帰ったら、
なんだか心配、、、なんだか気になる、、、
心配な場合は先輩ナースに相談したり、医師に報告する行動が大事です。
でも、この胸のざわざわは、今までのその利用者の状態を知っているからこそ感じることです。
ここで情報収集の大切さにつながります。
わたしはこのまま帰るとなんだか不安、胸のざわざわを基準にしていました。
なんとも抽象的ですが、野生の感?
直感に従ったほうがいいようです。
訪問看護師に必要なこと:2.訪問する勇気
なにごとも、心配を完全に消し去るのはとても難しいと思います。
未知な世界って、不安だらけで当たり前で、自信がなくて当たり前。
それでも訪問看護に興味があったら、準備が完璧にできてから、ではなく、飛び込む勇気がいるのだと思います。
訪問看護師に必要なこと:3.方向音痴でもたどり着くこと
方向音痴なわたしは、訪問の約束の時間にその家までたどり着くのか、というのが大問題でした。笑
訪問の仕事をはじめたばかりの時は、休日に道順を確認しに行ったこともありました。
いまはスマホのマップアプリで格段に行きやすくなりました。
訪問看護師に必要なこと:4.利用者との約束事を守る
利用者さん宅では、小さな約束ごとがある場合があります。
例えば
家人が寝てるから呼び鈴は鳴らさないで
呼び鈴がこわれているからノックで
帰りにゴミ出ししてね
頭は超ソフトに洗ってね
排水溝つまってるからそこからは流さないでね
お粥には梅干しを入れて
などなど。
でも看護師も人間なので、ついうっかり忘れてしまうこともあります。
そんな時は「すみません」ってちゃんと謝ること。
利用者さんも人間です。そういう積み重ねで信頼関係を築いていけたりします。
訪問看護師に必要なこと:5.気遣う
利用者さんに一番求められてるのは、一番はここだと思います。
気遣い、優しさです。
セット薬が取りやすいように
シートの薬は取りだせる?
コップを置く位置
ペットボトルのキャップは開けられる?
足元に転びそうな物は置いてない?
などなど、言い出したらきりがないのですが、目の前の利用者さんを思いやって気遣うことです。
そうすることで、自然と利用者への声掛けが変わってきますよね。
訪問すると、看護師さんというより、人との繋がりを求められてると思う場面が多々あります。
でも、きっと人との繋がりって、とても大切なことですよね。
まとめ
訪問看護師に必要だと思ったことをお伝えしましたが、初めての訪問看護の仕事から完璧にできなくて当たり前です。
そのために職場には先輩ナースがいます。
訪問看護師さんは、さっぱりした優しい人が多いと思います。
不安はみんなあります。それを支え合うのが職場のスタッフなので、不安なことは先輩ナースにどんどん聞いてください。
もしかしたら、不安なことを先輩ナースに聞いていくこと、伝えることが、訪問看護師にとって一番必要なスキルかもしれませんね。