看護師の転職・復職

いい病院へ転職したい】大学病院と個人病院はこう違う!それぞれの特徴。

わたしは大学病院で3年、個人病院で5年働いていました。
派遣で働いていた時も含めれば、他にも色んな数多い職場を見てきました。

裏の裏とは言いませんが、ちょっとだけ裏も見てきた私なので、病院に就職するならば、絶対ここは見る!というポイントがあります。

大学病院と個人病院別にまとめてみたいと思います。

大学病院はどういうところ?

大学病院など大きな病院はなんと言っても安定しているのが強み。
また名前が知られていることで安心感はありますよね。

大学病院で働くメリット

・キレイ・清潔
・人の出入りがあり活気がある
看護に集中できる
・最新の知識を得ることができる
安心感、安定感がある
・人間関係に困ったときなど院内の移動も可能
治療や看護の最先端を知ることができる
・色んな看護師がいるので閉鎖的になりにくい
・ネームバリューがあるので田舎の親は安心、他人に認知されやすい

大きなメリットだと思うのは、

勉強する機会があるので、受動的でも知識が入る

勉強会って面倒だと思っていました。
誰かは必ず休日だったり夜勤明けだったりしますが、休むことが許されない雰囲気でした。
でも所属しているだけで最新の知識が得られるメリットは、大学病院を離れて気が付きました。

研究など勉強したい人には向いていると思います。
 

男性比率が高いので閉鎖的になりづらい

医師も多く、業者の出入りも多いため男性と接する機会が増えます。
医師を含めた飲み会なども結構あったので、閉鎖的ではなかったです。
 

社会的ステータスを味わえる

こんなことがありました。
医師たちと看護師数人で飲みにいった時、

テーブルに手書きのメッセージが・・・

 

 
ネームバリューというのは大きいのだな、と社会の構造を垣間見ました。
 
名前が通ってると、田舎の親が安心します。

大学病院で働くデメリット

治療することが第一なので自分の看護観と合わないとつらい
・緊張感がハンパない
・勤務時間外や休日の勉強会や病棟集会などに出席しないといけない
・研修・研究発表が大変
・忙しい
・病院が広いため更衣し職場に到着するまで時間がかかる
点滴のスキルが身につかない
・配属の科以外の知識が得られない

この中で大きなものは

点滴スキルは全く身につかない

大学病院は医師と看護師の業務分けがしっかりされています
 

採血は看護師だけど、点滴、静脈注射は医師です。
医師が捕まらず、医師の代わりに点滴した先輩ナースを見て「わー、すごい!」と言った記憶があります。
 

配属の分野以外の知識を得るのが難しい

大学病院はたくさんの科があります。
例えば呼吸器疾患の患者さんに消化器の疾患が見つかったら、消化器で見てもらいます。
その科については治療も含めて深く学ぶことはできますが、その科以外の知識を得るのが難しいです。

あくまでも治療することが目的の場所

最新の医療が受けられる場所。
裏をかえせば、治療がメインの生き方を選ばない患者さんは対象外になることです。

個人病院はどういうところ?

個人病院は1つ目は1年弱で辞めてしまいましたがもう1か所は5年ほど働きました。

2つの個人病院それぞれでも違ったので、全部がこうとは言えませんが、わたしの体験に基づいてお伝えします。

大学病院とはまた違ったメリット・デメリットがあります。
 

 

個人病院で働くメリット

・患者と近い気持ちで看護できアットホームである
・同じ患者が入院する場合が多く、継続して看護できる感覚がある
・患者の生活環境を知ることができる
・ステーションもアットホーム
・点滴スキルが上がる

一番のメリットはなんといっても

アットホームである

同じ人が入院することが多く、「あ、いらっしゃい」的な雰囲気になります。笑
患者さんも近所の人が多く、「あそこのお店が」とか、具体的な生活の場の話もできるようになります。

また働く看護師の年齢層も幅広かったです。

定年退職後の看護師、学校に行きながら働く若い准看さん、ママナース、独身ナースなど幅広い年代の看護師がいたのでアットホームでした。

個人病院は看護師同士の人間関係、医師の人柄、時に事務の人達も職場の雰囲気に影響します。
 

点滴スキルが身につく

点滴は看護師が当たり前のようにやるのでスキルは上がります。

やはり数をこなさないと上手にはありません。

でも、やはり得意不得意は多少出てきます。
中国人の看護師さんがいましたが、針の挿入がとても上手でした。
手先が器用で神業でした。

 

個人病院で働くデメリット

病院の経営状態が影響してくる
病院長や看護師長、事務長などの人柄が働きやすさに直結する
・たまにびっくりするような病院がある
・清潔や院内のキレイさは病院で差がある
・自己学習に頼る部分が大きく最新情報から取り残される

 

この中で大きなデメリットは

病院が潰れることがある

働きやすかった個人病院だったのですが・・・

・・・つぶれました・・・解雇になりました・・・泣
 

 
病院って、潰れるんだと初めて実感しました。
経営状態まではなかなか分かりません・・・
 

 

もうひとつ、大きなデメリットは

自分がやってる看護が正しいか不安になる

大学病院ではシブシブ出席していた勉強会ですが、辞めてから自分で学ぶってとても大変だと気が付きました。

例えば褥瘡の洗浄や治療方法だって、10年の間にどんどん変わりました。
病院で勉強会などをやらない場合、自分で新しい知識を得なければなりません。
自分でアンテナを張っていないといけないのですね。

 

個人病院で体験したびっくりエピソード

 
ゴミを捨てる時にこんな光景が・・・
わたしが1年ほどで辞めた個人病院の話です。

経営が厳しかったのかもしれませんが・・・

 

 

 

 

日頃から節約を言われており、ゴミ袋がギュウギュウにならないと捨てられず。

看護師がゴミ箱に両足を突っ込んでゴミ袋をぎゅうぎゅうにしていました・・・

ここが特別だったのだと思います・・・

点滴を一から教えてくれた准看ナースとの出会い

ゴミをふみふみしていた同じ病院ではありましたが、とてもお世話になった看護師がいます。

その人にサーフロー留置など点滴を教えてもらいました。

また准看ナースとは初めていっしょに仕事をしたのですが、
とても勉強家で、努力家、医師に質問もどんどんする人で、とても素敵な尊敬する看護師でした。

准看と正看って、何も変わらない、その人次第だと知りました。

わたしが大学病院、個人病院、どちらも経験した理由

大学病院は、卒業した看護学校が大学病院の付属でした。

奨学金を借りていたことと、だいたいの学生が卒業後病院に残るので、同じように3年病院に残りました。
 

 
大学病院なので積極的な治療を行います。

80歳過ぎた肺がんの患者さんを受持ちました。
小さなおばあちゃんでした。
ゆっくりなら歩けたので、処置をする時、手を引いて介助しました。

その患者さんは、その後肺の切除手術をしました。
小さな、やせた身体に、いくつもの医療器具がつながれ、ベット上で動けないまま亡くなりました。

最期、この患者さんは幸せだったのかな、と思いました。
この手術は、必要だったのかな、と考えてしまいました。
 
 
小さな病院なら、大きな治療をしないだろうという漠然とした気持ちがあって、今度は小さな個人病院で働こうと思ったのです。

どちらも経験して思ったこと

大学病院は勉強会などが負担でしたが、個人で知識を得ていくのは、とても難しいと感じました。
私は病棟は大学病院と個人病院でしか働いたことがないので、おそらく総合病院なら、勉強する機会もあり、また点滴などのスキルも身につくのだろうと思います。

色んなスキルを身につけて、また定期的に学ぶ機会を求めるなら総合病院がいいと思います。

個人的にはアットホームなのが好きですけど。

また個人病院でも勉強会など積極的にやっているところもあると思います。
まずはホームページでスタッフの育成に力を入れている、とか、面接の時に聞いてみるのもいいでしょう。

まとめ

私が経験した大学病院と個人病院のメリット、デメリットはどうでしたか?
大学病院と個人病院、それぞれの特徴がありますね。
自分の生活ペースで選ぶ職場も変わってくるかと思います。

中にはしまった、と思う経験もありましたが、全部、いい経験になっています。
少しでもあなたの参考になれば嬉しいです。